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■フレンチ・ブルドッグ
French Bulldog

フレンチ・ブルドッグの紹介
フレンチ・ブルドッグはコウモリ耳と大きくスクェアな頭部が特徴のきわめて個性的な犬種です。骨量が多く筋肉質の引き締まった体格で、被毛はなめらかで短毛。体高と体長のバランスが良く、室内飼育に向くサイズです。利口で気立て良く、陽気で活発、愛情深いとされています。ブルドッグのような頑固さは見られず、ほとんど吠えない飼育しやすい犬種といえるでしょう。

フレンチ・ブルドッグの特徴は、その起源であるとされる闘犬のブルドッグとは正反対のものです。闘犬ブルドッグの繁殖過程で生まれた小型軽量、立ち耳、温和な性格の犬は当時イギリスでは注目される事がなかったためフランスに持ち出され、まったく用途の異なる犬に仕上げられました。

フレンチ・ブルドックは、17世紀頃のパリでは闘犬として人気が高い犬種でしたが、その後、改良が重ねられて、19世紀頃には貴族たちの愛玩犬としての地位を確立しました。イングリッシュ・ブルドッグにテリアやパグなどを交配させて作られたフレンチ・ブルドックは、こわそうな顔に似合わず明るい性格の持ち主です。一方で見知らぬ人に警戒心を抱く傾向もあるので、番犬としても向いています。体の割には食欲が旺盛なイヌなので、肥満には要注意。また、暑さが苦手なので、夏場は温度管理に気を配る必要があります。


フレンチ・ブルドッグの歴史
フレンチ・ブルドッグの歴史フレンチブルドッグの起源については多くの説があります。
中でも有力なものが、1850年頃にイギリスからフランスに移住したレース職人が持ち込んだブルドッグが原種という説です。その後、そのブルドッグにパグやテリアを交配し、フレンチブルドッグの基礎犬が誕生したとされています。

フレンチブルドッグを語る上で興味深いものは、ブルドッグの原産国イギリスに逆輸入され、ブルドッグの改良に貢献したということです。ブルドッグは1835年に闘犬が禁止されると職を失いました。犬種を存続させるためにはその闘争的な性格を改良し、ペットとして飼えるようにしなければなりません。そこで、温和で小型なフレンチブルドッグを用いて、小型化と闘争心を排除したのです。

フレンチブルドッグは当初、パリの中央市場でネズミ捕り用に飼育されていましたが、
その愛らしい風貌から上流階級の人々に広まっていき人気を集めるようになりました。

1900年頃には、ローズ耳とコウモリ耳の2タイプとなり、ヨーロッパではローズ耳、アメリカではコウモリ耳と、その好みがはっきり分かれていました。そしてその際のアメリカ人の努力で、コウモリ耳のタイプが標準となったという経緯を持っています。

日本には大正年間に輸入され、昭和初期にはたくさんのフレンチブルドッグが飼育されました。その後、あまり見かけなくなりましたが、近頃また人気が高くなり、街などで見かけるようになりました。


フレンチ・ブルドッグの特徴
フレンチブルドッグ筋肉質で力強い体形をしており、コウモリの羽のような耳をもつのが大きな特徴です。額部には深いシワがあり、両目の間の窪みは深く、幅広の鼻吻部は短く、下顎が突き出てしゃくれています。尾は根元が太く先細で、ストレートからせん状によじれたスクリュー・テイルになっています。短くやわらかな被毛は光沢があります。毛色には暗いもしくは明るい地色に、明るいもしくは暗い差し毛が混じる各種のブリンドルがありますが、暗色のほうが好ましいとされているようです。

フレンチブルドッグは、ブル・バイティング場で闘って英雄となったブルドッグの祖先犬たちのさまざまな特色を受け継いでいます。低く重心を落とした体型、幅の広い胴体、大きな骨、発達した筋肉、大きく四角い頭部などがその特徴といえます。頭から肩にかけた辺りの、しわがあってちょっとたるんだ柔らかな皮膚も特徴的です。しかし、ブルドッグとは異なり、ピンと立ったコウモリ耳をしています。いつも勇敢で用心深く、好奇心旺盛ですが、ブルドッグと違って、その動き、振る舞いは少々気まぐれで、自由な感じを与えます。

フレンチブルドッグは行動やしぐさで人々を楽しませる、正真正銘の愛玩犬といえるでしょう。


フレンチ・ブルドッグの性格
性格は活発で非常に利口。動きはブルドックと違って機敏とされており、愛好家の間ではよい番犬になるという評判もあります。多少いびきをかきますが、普段はほとんど吠えず、むやみに走り回るタイプの犬種でもありません。室内犬として最適な要素をもっていると言えます。フレンチブルドッグはその甘えん坊な性格から、若い家族よりはお年寄りに向いているともいわれています。

フレンチブルドッグはどこかおどけた表情を持ち、小型の愛玩犬の中でもとりわけ愛らしい犬です。遊んだり、家族を喜ばせたりするのが大好きで、飼い主に抱かれたり、寄り添ってうたた寝したりすることに幸せを感じます。愛想がよく、誰とでも仲よくなれる性質の持ち主です。

しかし、ブルドックに比べて温厚とされるこの犬種も、牛追い犬とテリアの血が入っており、畜殺犬であったため固体によっては危険な犬とも言えます。キレると見境なく咬む場合があるかと思うと、陽気でとても穏やかな友好的な犬もいます。性格が大きく分かれる犬種の一つです。


フレンチ・ブルドッグの毛色
フレンチブルドッグの毛色は、各種のブリンドルで、ダーク(暗色)なものが望ましいとされています。また、バイドは白地にフォーン又はブリンドルがあるものが認められ、フォーンの色調はレッドからライト・ブラウンまでとされています。


フレンチ・ブルドッグの飼育
被毛は短いため、手入れは基本的簡単で、日頃の管理としては軽いブラッシングだけで十分です。ただ、やわらかい毛質を保つためには、獣毛ブラシを使った手入れが適しているでしょう。

特に気をつけたいのは、目や鼻にあるシワの手入れです。やわらかな布や綿棒を使って、週に1度はシワの間を拭くなどして、清潔に保ってあげてください。定期的な歯やツメの手入れもすると良いでしょう。また、夏の暑さに弱く、肥満にもなりやすいので注意が必要です。
固体によって大きさがやや異なります。

フレンチブルドッグは筋肉質で強固な顎を持っていますから、いい加減なしつけをすると問題の元になります。

フレンチブルドッグは、とても遊び好きでやんちゃな犬ですが、運動は最低限で大丈夫です。屋外を楽しそうに走り回ったりしますが、暑かったり湿気が多いと調子が悪くなってしまいます。あまり長く屋外で過ごさせない方がよいでしょう。

リードを短く持ち、その犬の体力に合った適度な散歩をするだけで十分です。

ほとんどのフレンチ・ブルドッグは泳ぐことができません。いびきをかいたり、ゼーゼー音を立てて息をしたり、よだれをたらしたりするのもフレンチ・ブルドッグの特徴です。


■健康上の注意点
活発で散歩好きなので、1日1度、最低30分程度は、屋外で散歩をさせてあげてください。
ただし、暑さ寒さには弱いので、運動は、夏は涼しく冬は暖かい時間帯を見計らって行ようにするのが良いでしょう。また室内では玩具を利用し、一緒に遊んであげるのも喜びます。食事は栄養のバランスに配慮して、太り過ぎに注意することが大切です。歯の健康に効果のあるドライフードと総合栄養食と表記されたウェットフード(缶詰)の混合食を与えるのが、管理の面でも手軽でしょう。肥満の傾向がある場合は、ダイエットフードに切り替えてください。健康維持のためにも、体重の管理に配慮した規則正しい給餌を心がけたいところです。


■気をつけたい病気
・股関節形成不全 ・鼻腔狹窄 ・口蓋裂 ・膝蓋骨脱臼 ・眼瞼内反症・角膜損傷・尾椎の皮膚炎・チェリーアイ・変形性脊椎症

※これらはすべてのフレンチ・ブルドッグに起こる訳ではなく、
またフレンチ・ブルドッグ特有の疾患でもありません。


■寿命     9ー11歳

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